金曜日, 7月 24

500CとトヨタiQ

見てのとおり500Cはフルオープンではない。

それ故、一部の人からは中途半端とも言われるが、自分はこのほうがいいと思う。
ピラーを残す利点としてよく言われるのは、

・ピラーを残すので安全性も落ちづらい
・重量増が最小限に抑えられる
・最低限のコスト増に抑えられる

などなど。
実際には、あのデザイン、サイズでフルオープンにすれば4人乗りはむずかしくなるだろう。
屋根の形状、パッケージ、安全性を考えれば、いまの後席を撤去して完全な2シーターにしてしまうか、プジョー206CCのような「法律上は座れる」というエマージェンシーシートのレベルにまで縮小しなくてはならない。

でもライトウエイトスポーツでもなく、スマートのごとく完全なコミューターとしての割り切りもないクルマはやっぱり4人乗れないとね。
自分の場合でも1、2人で乗るのが多いけど、3人、4人でもバンバン使うつもりだから、プラス2シート的なものだったら買わない。
(だったらいままでの2シーターを乗り続けていた)

と、そこで思い出すのがトヨタのiQ。4人(大人3人+子供1人)乗れる最小サイズのクルマだ。
たしかに設計上は乗れるし、助手席の後ろはプラス2ではないレベルで足元のスペースも確保されている。
しかし、実際に後席に座ってみると頭部上方への絞り込みのきつさによって、頭の直後にガラス、横には壁といった感じで心理的圧迫感はものすごいからとっとと外に出たくなる。正直いまどきの軽自動車のほうが広く感じる。
せめて500のように内装を明るくするだけでも開放感は出てくるはずだが、ダークな内装色しか設定されていないのも残念。
おそらく、「スマート対抗のプレミアムな超小型車」という命題ありき、スペックありきで出発したのだろうなぁ。

と思ったら、販売不振からか後席を取っ払った仕様が出るという噂もチラホラ聞く。
でもその流れって、なんとなく荷車扱いに貶めていくことにならないか心配。
そんなこんなでものすごく真面目につくられたんだろうなぁとは想像しつつも、一番大切な「小さなクルマの楽しさ」がiQには見えてこない。
(500の1.4の小回りの利かなさはどうかと思うが)車庫入れのためだけにクルマに乗っている訳じゃないし、残念ながら肝心カナメの人が乗っている姿が想像できないんだよなぁ。

あまり深く考えなくても、見ただけで楽しそうなクルマ、ドライブに行きたいクルマをつくるのが一番むずかしいということか。
そう考えると一見単純に見えるかもしれないけど500&500Cのアプローチは大正解だと思う。


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